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IT業界におけるカテゴリ別のM&Aトレンド【後編】


2023年11月30日 M&A

 

物流業 MA

IT業界_カテゴリ別のM&Aトレンドについて、LBPF内でIT業界を担当している佐々木がご紹介します。

前回のコラムでは、カテゴリ別のM&Aトレンド【前編】を記載しました。

今回はカテゴリ別のM&Aトレンド【後編】をまとめたいと思います。

参照コラム:IT業界におけるM&Aトレンド【前編】→

1.カテゴリ別のM&Aトレンド

1.ハードウェア業界

ハードウェア業界のトレンドはモノのインターネット化IoTがトレンドです。IoTの活用事例は様々ですが、アレクサがイメージしやすい事例かと思います。

アレクサはリモコンやスイッチに手を伸ばさずとも家の電気や家電の電源をON、OFFすることが可能です。

この様にIoTは私たちの生活と密接に関係しています。

ひと昔前まではハードウェア=パソコンというイメージがありましたが、現在は様々なモノがインターネット化している為、インターネットに接続可能な製品は膨大な数に膨れ上がっています。

その様なハードウェア業界ではどの様なM&Aが起こっているでしょうか?

事例①買い手:ミナトホールディングス 売り手:エクスプローラ(2021年)

ミナトホールディングスはハードウェア設計のエクスプローラを買収しました。

ミナトホールディングスはメモリーモジュールの製造・販売事業、デジタル会議システム関連機器の販売・保守事業、PC 周辺機器等を販売しています。

ミナトホールディングスは成長戦略としてデジタル分野で技術力のある企業を買収し、企業価値の向上を目指していました。

一方、エクスプローラは、画像・音声処理システム開発における高い技術力をコア事業としており、幅広い分野で豊富な開発実績があります。

エクスプローラはAI・5G等の最新技術を活用し、開発を進めています。

ミナトホールディングスはエクスプローラをグループに入れることで、物体認識や障害物判定で需要が高まっているIoT分野を強化し、更なる事業の発展を行う目的でエクスプローラを買収したとのことです。

事例②買い手:ミタチ産業 売り手:Momo(2020年)

ミタチ産業は、Momoと、IoTサービスの企画、開発において、資本業務提携を行いました。

ミタチ産業は、電子デバイス (半導体・液晶・その他電子部品)の販売や電子機器組立製造装置の販売等多角的に事業を展開しています。

Momoは、IoTサービスの社会実装を行っており、農業・建設・公共・工場など幅広い分野での実績があります。

今回のM&Aで、ミタチ産業は、自社で企画を行うIoTサービスと、Momoが開発した専門知識不要で簡単にシステム開発ができるPalette IoTのサービスを相互に活用し、新規ビジネス創出を目指し更なるビジネスの拡大を図るとのことです。

 

2.情報処理サービス(SI)業界

情報処理業界とはシステムの企画・設計から、開発・保守/運用を行う業界を指します。システムインテグレーターの顧客は製造業や金融機関、政府、自治体など幅広いです。

その様な情報処理サービスのトレンドは主に3点あります。

1点目はハードウェア業界同様にIoTです。IoTは製造業や建築現場等、様々な業界で活用されています。IoTはSI業界だけでなくIT業界全体のトレンドとも言えます。

2点目はビッグデータの活用です。SNSの写真やWebサイトの閲覧履歴、IoTから取得できる情報などビッグデータに注目が集まっています。

一方でビッグデータをどう活用すれば良いか分からないという企業は情報処理系の企業に外注するというパターンも多くあります。

3点目はRPAです。RPAとは、単純作業の自動化を行うことを指します。具体例としては、交通費精算チェックの自動化や各種登録作業の自動化が挙げられます。

上記がトレンドとして挙げられる情報処理サービス業界では現在どの様なM&Aが起こっているでしょうか。

事例①買い手:ワイヤードパッケージ 売り手:パシフィックリム・コンピューティング(2022年)

ワイヤードパッケージは、ITインフラ整備の市場が今後拡大するとともに、多くのITインフラ整備従事者の人材が不足する事を予測していました。

その中で、ワイヤードパッケージ社の強みである、人材育成カリキュラムや、営業力等と、パシフィックリム社が持つ豊富な実績をシナジー化しました。

また、ITインフラ業界への人材提供の継続化を実現し、現在IT業界が抱える社会課題である人材不足の解消を行うことを目的としてM&Aを行いました。

また、パシフィックリム社はRPAやAI、クラウドを活用したDX推進サービスを展開しており、両社は更なる事業の拡大を狙うということです。

事例②買い手:マイクロウェーブ 売り手:リックス(2021年)

マイクロウェーブはリックスを2021年に買収しました。

マイクロウェーブはマーケティング支援、Webインテグレーション、新規事業・業務開発支援等のDX事業、ヘルスケア、ライフスタイル等のインキュベーション事業を行っています。

リックスは、自動車業界に特化し、自動車関連の市場分析・解析等マーケティング戦略のシステム設計及び開発業務などを行っています。

システム開発産業を取り巻く環境は日々変化が激しく、時代に合ったサービスを提供する必要があります。

その様な中、リックスは長期的な成長を目指し、マイクロウェーブとM&Aを行い、両社の事業を強化することに合意したとのことです。

4. 電子部品業界のM&A動向

2.最後に

今回はIT業界_カテゴリ別のM&Aトレンド【後編】について記事をまとめました。IT業界は各業界と密接に関わっており、ITの導入に大企業、中小企業問わず積極的な姿勢を示しています。

M&Aを活用し、事業の成長を図りたい。大手傘下に入り経営の安定と人材不足、技術不足を解消したい。このような方は一度M&Aを検討してみることも選択肢の一つとなるのではないでしょうか。

IT企業のM&Aには専門知識が必要となる為、専門業者に相談することをおすすめします。

M&Aにより、IT企業の買収を検討している。IT企業を他社に譲渡したいというお悩みを抱える方は是非一度当社にお問い合わせ下さい。

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LBPF佐々木

大学卒業後、第一生命保険株式会社に入社。
支社管轄、営業職員約300名の成績管理、支社経営企画業務に従事。
その後、個人事業主としてwebコンサルティング業務を行う。
顧客として、ホットペッパーアワード全国1位の大手美容院から老舗時計宝飾卸小売商社、クリニック、建設会社など多くのクライアントに対するwebコンサルティング業務を行い、2021年5月にLBPFに入社。

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